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リニア中央新幹線シンポジウム

Small_2 3月28日、王子駅近くの北トピアで開催されたシンポジウム「リニア中央新幹線は必要か?」に参加。主催はリニア・市民ネット(わたしも会員です)。

基調講演は法政大学法学部教授で、「公共事業をチェック機構を実現する会」のオブザーバー、五十嵐敬喜氏。演題は『公共事業は変わるか』。

自民党、田中角栄が「日本列島改造論」に基づいてつくった公共事業関連の110本の法律。そこには、公共事業の「中止」という概念がなく、「再評価」とは続けることを前提としており、実際に1~2%の事業しかストップしていない、これらの関連法案は、実に体系化されている、民主党には日本全体をどうするかという計画論が欠落していて、地方主権といいながらマニフェストは全国一律で、田中角栄に負けているという指摘があった。

まずは一般会計の借金を増やしているだけの状態をストップさせ、公共事業の費用対効果を再評価し(この評価には生態系・環境への影響や景観、持続可能性などの指標を含む)、代案を考えることが必要と主張された。

五十嵐氏は、野党時代の民主党議員らと10年前から公共事業について議論されており、ようやく政権はとったものの、現在の政権のあり方に大いに疑問あり!と感じていらっしゃることがストレートに伝わってきた。特に、「公共事業基本法」について、全く方向性が示されていない点に、不満があるとのこと。また、壊滅状態となっている地方経済について言及され、公共事業から市民事業への転換、未来につなぐべき事業の実施、雇用を含めた成長戦略ビジョンを早急に示すよう、政権に望みたいとも話された。

シンポジウムでは、荻野晃也氏(元京大工学部原子核工学博士、電磁波による健康被害問題の第一人者)、橋山禮治郎氏(明星大学経済学部教授、巨大公共プロジェクトの失敗例を考察、研究)、松島信幸氏(地質学理学博士)、サイモン・ピゴット氏(翻訳家、長野県大鹿村の自治会長)、鈴木富雄氏(JR東海労の中央執行委員長)、野沢今朝幸氏(山梨県笛吹市議会議員)が、それぞれの立場から、リニア中央新幹線の問題点を指摘された。

集会の締めくくりとして、リニアに関する本格的な議論ができた今回の集会をもとに、リニアが抱える本質的な問題をいっそう鮮明にし、拙速な事業の推進に歯止めをかけるために、力を結集して、次の行動に移していこうという、集会宣言を採択した。(写真は集会宣言を読み上げているところ)景気対策、新たな公共事業は何でも歓迎という時代錯誤的な考え方は、もう卒業しなくては。人口減少、少子高齢化、国家財政の破綻という、現実問題にしっかりと向き合いたいものだ。(2010/3/29)

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