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防災委員会・熊本視察

2月1日、2日、防災特別委員会で、熊本地震の被災状況と自治体の対応、復興計画について視察しました。

1日目は、熊本県庁で、危機管理防災企画監(自衛隊OB防災官)から、説明を受けました。数々の過酷な現場を体験し、現場対応を訓練してきた企画監の総括は、発災当時の緊迫感を彷彿とさせるものでした。また、命を守ることを第一に考え抜き、改革に挑む姿勢が伝わってきました。

初動時においては、内閣府や報道機関、来訪者(国関係も含め)、DMAT等への対応にも大変苦慮したとのこと。被災状況の把握や人命救助より、上から目線の指示や指令室・指揮台の占領、資料の準備、仮眠室などの準備等に対応しなければならなかったそうです。

災害対応で良好だった点は、以下の通り。
①役割分担(分掌)が明確であったこと。
 →指揮系統が確立していた(企画監がオペレーション、職員が行政事務対応を行った)。2年間の実対応教訓導入の成果。
②オペレーションにおいて、自衛隊方式を導入したこと。
 →災害状況の把握、実働部隊の調整調整に役立った。
③移動したばかりの職員も即戦力となれるよう創意工夫したこと。
 →状況把握付箋紙、記入用紙の統制等
④熊本県庁内危機管理転出者復帰制度があたこと。
 →水俣水害の時にできた制度で、危機管理防災課にいて他部署へ人事異動した職員が、非常時に応援に駆け付ける制度。
⑤時系列記録(クロノロジー)作成を徹底したこと。

改善を要する点は、以下の通り。災害時に備え、事前準備が必要。
①災害発生時後における行政事務の訓練
 →(例)災害従事車両証明、建物被害認定調査関連、義援金配分等。罹災証明等は、他の自治体の職員の応援をしてもらったが、自治体によって全壊、半壊の判断基準が違っていた。統一が必要。

②支援物資の備蓄、配送方方法の改善
 →市町村の拠点までは物資が届いたが、避難所までは届けられなかった。単品で大量に届いても仕分けができない。そこで、老若男女、誰が受け取っても通用する、1日分ずつの水、食料、日用品などをセット(パック)して、餅まき方式で配布。被災者同士で必要なものを交換し合うことで、コミュニケーションが生まれたり、職員不足に対応していく。女性や子ども、アレルギーなどへの配慮が必要。コンテナ式配布車方式を導入できれば、倉庫は不要。

③避難所の位置の見直しと住民リーダーによる避難所運営に
 →行政目線ではなく、市民目線で避難所をつくる。地形や集落の顔ぶれ、移動しやすい範囲、場所などそれぞれの事情に応じて決めてもらう。避難所の鍵も渡し、備蓄などの中身も確認してもらう。

相模原市でも図上訓練などを重ねていますが、一刻を争う発災時の初動対応や事前準備については、市民の命を守ることを第一に、検証が必要だと痛感しました。

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2日目は、熊本市を視察。

女性の政策企画課長より、説明を受けました。
最大避難者数は、110750人。
ただし、指定避難場所の数であり、車中泊等はカウントされていないとのこと。人的被害は、29年1月15日現在で死者64人、重傷者703人。全壊が5658件、大規模半壊が8773件、半壊は35044件、一部損壊が66427件。被害額は1兆6363億円に上るそうです。

職員が人事異動をしたばかりの4月14日の前震(M6.5)、15日の本震(M7.3)。観測史上初の震度7の地震が立て続けに発生。余震の数は4000回を超えました。

熊本市では、風水害への対応には力を入れていましたが、地震への備えは十分とは言えなかったそう。歴史を遡れば、120年前に大きな地震があったにも関わらず、それを教訓としていなかったことを反省し、今回の被災体験を未来へ残すとのことです。

発災直後の公助は限定的であり、いかに自助、共助が大切か。
受援のしくみができていなかった。
支援物資を必要なところに届けるしくみができていなかった・・・
数々の反省をもとに、地域防災計画を見直し、受援体制や物資の供給計画等、個別計画を策定中とのことでした。

今後の復興計画についても説明を受けた後、議場を視察。
被災の爪痕が生々しく残っていました。

熊本城も視察。
地震の凄まじさを実感しました。
天守閣は3年後、そのほかは20年間での再建を目指すということですが、外見は大丈夫そうでも、内部はかなり損傷しており、建造物はすべて解体し、再建する必要があるとのこと。長い道のりになりそうです。

継続した支援を心がけるとともに、被災した自治体の体験を相模原市の防災、減災の知恵として活かしていかねば!(2017/02/06)

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