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相模原市の公民館

8月27日(日)は、相模女子大で開催された社会教育研究全国集会に参加。相模原市の行政改革と社会教育施設(公民館)について、報告しました。

折しも、公民館の有料化条例が、9月議会に提案されたところ。市の誕生から中核市移行、合併、リーマンショック、政令市移行、東日本大震災・・・。市の歴史と照らし合わせながら、公民館と行革の歩みを報告。

政令市移行により、財政構造は明らかに変化しました。財政の硬直化、悪化が急速に進み、28年決算では、経常収支比率が初めて100%超え(102.5%)。行革では、無料だった市営斎場も有料化されました。

経済状況の好転の見通しもない中、聖域なき見直しをしなければ、扶助費の伸びに対応できないという状況。来年度に向けて、市単独の扶助費の見直しも検討されています。

事業の取捨選択、公共施設マネジメントの推進を急ぐべきです。意思決定が早ければ早いほど、ムダな投資をしないで済みますし、スクラップした施設や事業費を他の財源に回すことがきます。

一方で、高齢者の急増と支え手となる生産年齢人口の減少は、行政が予測し得ない、深刻で、多様な問題を生むと危惧します。財源不足で、セーフティネットとしての公的サービスも優先順位がつけられてしまう時代が来るでしょう。
日常生活圏域で、地域住民が知恵を出し合い、支え合い、乗り越えていく環境を整えることこそが、市に課せられた喫緊の課題だと私は思います。

そのためには、思い切った財源の付け替えを行い、地域住民が主体となるよう意識の変革を促し、情報公開を徹底し、市民の信頼と理解を得て、協働できる環境を整えることが必要ではないでしょうか。

市民ひとりひとりの学びと居場所、つながる場所の保障。
主体性、多様性の尊重。
市民の理解と信頼を得る努力と市民協働の促進。
社会経済状況の変化に対応しうる地域力の底上げ。

幸いなことに、相模原市の公民館は、日常生活圏域ごとにあります。その公民館を子どもからお年寄りまですべての地域住民に等しく開かれた場として、有効に活用することにこそ、知恵をしぼるべきです。

これまで相模原市の公民館が大切にしてきた4原則は、
「住民主体の原則」
「地域主義の原則」
「教育機関としての原則」
「貸し館の無料公平自由の原則」

この4原則は、これからの時代に、改めて重要な意味を持つと私は考えます。

厳しい時代を迎える。だからこそ、
孤立させないこと。
市民を分断しないこと。

将来を見越して、必要なこと、守るべきものは何か。
市長を始め、職員のみなさんに、考えていただきたい。(2017/8/28)

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平成29年9月議会の議案

9月議会、キックオフ! 議案説明がありました。

市民の疑問や反対の声が届いているにも関わらず、 公民館の有料化条例が議案として提出されます。有料化に伴い、券売機と防犯カメラ設置のリース料、3,805万円(29年度~35年度分)の補正予算も。 (*さがみ湖リフレッシュセンター、藤野農村環境改善センター、津久井の地域センター、津久井生涯学習センターの改正条例も提案されます。)

公民館の質的充実や職員配置の改善など、前向きな提案が何もないことや減免となる対象は条例が通ってから、規則で決めるというのも、乱暴な話です。

また、公民館と老人福祉センターの複合施設である「津久井文化福祉会館」については、2階部分をすべて老人福祉センターにして無料にし、1階と3階部分を公民館するのだそう。 (2階は和室。1階、3階は和室なし)

老人福祉センターは、市内に3つ。 若竹園、渓松園、そして津久井老人福祉センターです。 利用時間は、2つの施設に合わせて、9時~午後4時にするとのこと(現在は9時~午後9時半)。

高齢者が地域に増えているので、高齢者向けの事業を拡大していくというのですが、中野から離れた地域のお年寄りいわく、「足がなくちゃ行けないよ。」

老人クラブ事業や百歳体操、介護予防教室などの事業を行うそうですが、公民館や地域センターでも行っていること。 老人福祉センターは無料で、公民館や地域センターでは有料?

教育委員会と津久井保健福祉課で決めて、地域住民には、結果だけが知らされたため、不満や心配、いろんな声が寄せられています。 公共施設は、市民の財産。 公共施設を今後、どうしていくのか。地域住民主体で決めていくべきではないでしょうか。

公民館の使用料は、昨年度の説明時からは半額に。しかし、無料だったものを有料にすることは、相模原市の誇るべき公民館の4原則(住民主体の原則、地域主義の原則、教育機関としての原則、貸館の無料公平自由の原則)を覆す、大きな方針転換です。

高齢化が進み、家族のあり方が多様になり、孤立化や児童虐待、格差が広がりつつある中、日常生活圏域での取り組みは、ますます重要になっていきます。扶助費の抑制や地域課題の解決、コミュニティの醸成が求められています。日常生活圏域ごとにある相模原の公民館を、そのためにどう活かすか。そこにこそ力を注ぐべきです。

社会教育委員会議の建議には、「利用者数が減少することや地域住民が公民館を支えようとする意識が低下することがないよう、十分に配慮する必要がある」との特記事項があります。「なるべく安くしたから大丈夫」という話にはなりません。

財政はますます厳しくなっていきます。市民の理解と協力が欠かせません。市民の暮らしを安心なものにしていくため、もっと違う進め方があるのではないでしょうか。

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